特徴等
出雲大社は記紀等に起源説話をもつ古社で、現在の大社町市街北東に鎮座している。明確な式年造替制ではないが、数多くの造営が行われてその建築様式などが受け継がれてきた。境内は、本殿を中心として三重に囲繞する垣によって区画される。最内郭部は、本殿のすぐ南に楼門、その両脇に東西神饌所を配し、これらを楼門両端から発した玉垣が囲む。楼門南方には八足門があり、その東西に廻廊が延び、東側廻廊中央部は楼造の観祭楼とする。東・西・北三方は瑞垣で区切り、郭内には本殿東方に摂社大神大后神社本殿、神魂伊能知比売神社本殿が東西に並び建ち、西方に摂社神魂御子神社本殿を配し、南東、南西の両隅に摂社門神社本殿を配置する。瑞垣外には、東方に末社東十九社本殿、釜社本殿、西方に末社西十九社本殿、南北氏社本殿、宝庫をそれぞれ南から北へ並べ、本殿背後の山麓に摂社素鵞社本殿が建つ。これら中心社殿は南及び東西を石積の荒垣で囲み、南面中央東寄りに銅鳥居を配し、その南東に会所がある。 これらの社殿のうち、銅鳥居は寛文度造営の位置にそのまま残り、楼門、八足門、廻廊、観祭楼などは寛文度の社殿を延享度造営に際し解体移築したものである。
八足門 (やつあしもん) は、廻廊、瑞垣で囲んだ神域の南正面中央石垣上に開かれている。三間一戸、切妻造、檜皮葺で、円柱を地覆、腰貫、内法貫、頭貫で固め、出組組物で丸桁を受け、軒は二軒繁垂木である。中備は外面及び中央間は蟇股、その他は撥束とする。妻飾は二重虹梁大瓶束で、上下虹梁間に蟇股を入れる。内法貫・頭貫間及び妻虹梁間には彫刻を嵌めて飾る。両脇には各二間、戸口一箇所、檜皮葺の脇塀が延びて廻廊との間を繋ぐ。
参考資料:国指定文化財等DB(文化庁)/出雲大社HP
2008-4-8
出雲大社八足門 (撮影:2008-4)
       
       
       
       
       
       
       
       
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    島根県の重要文化財建造物     2017-12-13 現在
番号・名称 年 代   構造等
28 出雲大社
八足門
寛文7年
(1667)
三間一戸八脚門、切妻造、檜皮葺、両側両脇塀附属
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